出版社:新潮社
タイトル:聖供
作:吉田知子
サイズ:B6ハードカバー
状態:昭和48年5月発行。帯アリ。微小口ヤケシミ。見返しに古書店らしき値札剥がし跡。

吉田知子長編。
飛び降り自殺をした長男。学校経営に失敗した元校長・傍若無人な振る舞いを続けかつ性に取り憑かれた生を送る父。生理の時に人格が変貌する様な狂気を発する母。知能が発達せず全ての人に見下される次女。あまり外界に興味を持たず死の表象に興味を持つ三女。「蔵六」の様に目が潰れ吹き出物から悪臭を放つ末子の赤子。唯一、「まとも」そうな長女は体臭が強い。ある「悪の一家」、泉家を描く一代記。
短編「ユエビ川」を併録。