出版社:名古屋大学出版会
タイトル:『渓嵐拾葉集』の世界
作:田中貴子
サイズ:A5ハードカバー
状態:2003年11月初版。スリップアリ。帯ヤブレ・テープ補修。

1300年代前半に、天台宗・叡山「記家」の僧・光宗によって成立したとされる『渓嵐拾葉集』。天台宗における故事・しきたり・自身も含めた所属する僧達の思想を整理し、書き記した書物…ながら、内容は宗教・宗派的な部分に止まらず、兵法・芸術・算術・自然の摂理・医学/薬学等々あらゆる物事の記載へと広がっていく、いわば「天台僧によって書かれたエンサイクロペディア」。
その記述内容を、宗教学的にでは無くより多面的、文学史・文化史・成立の背景を含めた歴史学的なアプローチで解き明かしていく研究書。